鑑賞した日付:2021年8月21日
アニメ「シン・エヴァンゲリオン劇場版」  作者:庵野秀明
★★★★★
総合点:95点/100点

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 とはいえ、前回、エヴァンゲリオンに関する総論みたいなレビューの通り、僕は元々あまりエヴァンゲリオンが好きではないのであまり期待せずに見ました。

 しかしそれにしてもやはり日本のアニメーションの頂点の作品なので、もう絵だけでも凄いクオリティで絵だけでも感動するレヴェルだったのは本当に認めるし凄いと思った。特に冒頭のシーンで観る者を圧倒させよう!という気概の様なものを感じた。冒頭はある意味「掴み」だからね。もう本当に冒頭のシーンの力の入れようは凄いと思った。しかも結構、そのテンション、そのノリで最後まで凄い映像のオンパレードだったような気もする。

2021-9-29追記
 やたら尖った形のカックイイ!デザインの宇宙戦艦の中になぜか巨大な人間の「背骨」みたいなパーツがあって、それがさらに血まみれみたいになっていて、その背骨をねじってロンギヌスの代わりのもう一本の矢としてイマジナリー空間にいる碇ゲンドウとシンジ君に届ける!とか…w、

 本当に相変わらず話の意味もイマイチ分からないしシンジ君もウジウジしていて、アスカと同じように見ているこちら側もシンジ君のそういう部分には本当にムカつくし作品全体が暗くなる感じも相変わらずだなとは思ったけれど、それも含めてエヴァンゲリオンであり、かねてからのファンはそういう部分にも好感を持つのだろうなと。また、改めて…だが、メカニカルな基地やドックのシーンがこれでもかこれでもかと目白押しで、そういうのがファンにはたまらないのだろうなと思った。そして最後まで見れば、そのシンジ君も強く成長してくれて印象がガラッと変わるし大団円である。

 で、さっそく総論的な話になるが、
なるほど、この作品を観て庵野監督という人がどういう人なのかがよく分かった気がする。要するに庵野監督はあくまでも映像屋さんであってストーリーテラーではないのだなと。また、そういう見方をしてはイケナイというか、庵野監督がどういうものを表現したくて、どうしてこういう作品なのか?という事がよく分かった。
 乱暴に言えば、ストーリーはどうでも良くて、あるいは単なる後付けで、あくまでも見せたい世界観や「絵」を作って表現する人なのだなと。なるほどなるほどなるほどね。そういう観点で見れば、やはりカッコイイデザインの宇宙戦艦の戦いとか巨大ロボットみたいなモノのカッコイイ戦闘シーンとかが好きでそういうものを見たい!と思っているファン(信者)にとって、まさにこれ!という映像を表現し提供しているのだなと。

 前回のレビューでも少し語った通り、僕はそういうメカニックなシーンとか小道具とか背景とかはあまり好きではない為これまでエヴァンゲリオンの評価は低かったが、今回の作品を観てその辺のところに理解が進んで作品全体に対して非常に好感を持つに至った。

 これまで酷評してきたその他の作品についても、そういう観点からそういう見方をすれば納得するような作品もあったのかもしれない。そういう意味では、いろいろな創作物の鑑賞方法について見直すキッカケにもなったような気がする。とはいえ、やっぱり僕はあくまでも、「面白い話かどうか?」に主眼を置いて観るタイプの人というか、そういう好みなのだろうとは思うけれど。

 まあそれにしても…、ずっと嫌いだったエヴァンゲリオンが最後の最後でこうして好印象に変わったというのは本当に奇跡に近い成功だったのではないか?と思うw。
エヴァ嫌いだった僕が、この作品を観終わった時、最後はカタルシスを感じたというか、ちょっと感動したもんw。

:ちょっとだけネタバレ考察:

しかも、このシッチャカメッチャカで意味不明に見えるエヴァンゲリオンのストーリーも、もしも、仮に、碇ゲンドウやシンジ君自体が庵野監督自身の化身で、真希波の正体が安野モヨコのことだとするなら、ストーリー的にもかなりイイ話…だと思って感動したw。


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 それにしても、以前「十二大戦」の所でも書いたが、このシン・エヴァンゲリオン劇場版のwikipediaの記事もかなり酷い。最後のオチまで詳細にネタバレを書いてやがる。
 もう一度言うが、ウィキペディアに調子に乗ってネタバレを書いているバカもファスト映画の作成者と同様に逮捕してもいいんじゃないか!?と思う。
 まだこのシン・エヴァンゲリオン劇場版を見ていないという人は見終わるまで絶対にwikipediaを見ちゃダメだぞ!おじさんとの約束だ!