鑑賞した日付:2021年6月16日
「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」  作者:劇団イヌカレー
★★
総合点:26点/100点

 あの!、「魔法少女まどか☆マギカ」の公式な続編ではないが、公式なスピンオフ作品ということで非常に興味深く拝見させていただいたこの作品、この作品は『まどマギ』で美術を担当していた劇団イヌカレーが独自に作ったような作品で、劇団イヌカレーが総指揮をとって作ったもの。ちなみに、公式の続編は最近、製作が決定したとのこと。

 しかし残念ながら、このマギアレコードは全然面白くなかった。ちょっと辛口に言って★二つかなと。マギアレコードというアプリゲームのために取り急ぎ作ったようなアニメなのかと思うほど、全然面白くなかった。そう。全然面白くなかった。

 やはり元々美術屋ということで、本家の『まどマギ』と同様、美術やその演出は凄まじいものがあるが、逆に言えば良いところはそれだけ。むしろ「餅は餅屋」という言葉すら浮かんでしまった。つまり…、僕自身が結構、“なんでも屋気質”なところがあるので、あまりこういうことは言いたくないが、劇団イヌカレーはやはり美術屋であって、脚本家や監督業としてはあまり良くなかったのではないか…?ということ。

 沢山のグッズ展開を目論んでいるアニメの様に、とにかくキャラが沢山出てきすぎて何が何だか全然わからない。結局最後まで見たけれど、顔と名前が一致して認識できたのは主人公の「環いろは」と「やちよ」という人くらい。あとは全部同じに見えるし、とにかく登場キャラが多すぎ。。それ故に、また、もともとそれほど面白くない話のスジが無駄にゴチャゴチャしていて余計に分かりづらくなっていたように感じた。

 以前、「ガタカ」の所でも書いたが、こういった作品の良し悪しというのは、結構、美術とか演出なんてどうでもよくて、いや、どうでもいいということはないけれど、とにかく肝心なのは話のスジだと思うので、いくら美術やその演出のアイデアが良くても話が面白くなければたとえ他の部分で優れていても意味がない。ただし、逆に言えば、美術・演出だけなら120点の作品だ!とも言える。

 とはいえ、一応、この話はまだ全然途中で、最後の13話目でやっと、ちょっとだけ面白くなってきたところで「つづく・・・」という感じで終わったので、これだけで評価するのも違うのかもしれないが、いずれにせよ、劇団イヌカレーがこうして制作の総指揮を執ったのは初めてだと思うので、この調子でたくさん作っていけば、独自の良い作品も作れるようになってくるのではないか?という風にも思った。何事も最初っからうまくいくというものでもないしね。なのでそういう意味では、今後に期待…といった感じかなと。

 しかし皮肉にも、この作品は新房監督や虚淵玄さんの良さが浮き彫りになってしまったような結果になったなという風にも感じさせられた。元祖まどマギのキャラが出てくると一気に場が締まるというか。

TVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」 2nd Season Coming Soon



:おまけ:
制作決定「 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉」ティザーPV