LONGINUS<限定盤> [DVD]
松本実
ビクターエンタテインメント
2004-08-25


鑑賞した日付:2020年10月28日
「ロンギヌス」  作者:北村龍平
★★
総合点:23点/100点

 BUCK-TICKのヴォーカル櫻井敦司が主演の2004年製映画。
バクチクファンならみんな要チェックな作品。40分ほどのショートムービー。

 何の為に作られた映画なのか、分かりかねる。とにかくそこが問題。
全体的に照明が抑えられすぎていて暗すぎる。よく見えない。真っ暗闇で何かやってる…という感じ。それはヴァンパイアムービーだから…とか、そういうことではないと思う。単純に照明が暗すぎる。よく、昔の映画はこういうやたら照明が抑えられた画面が暗すぎる映画があったが、なにかしらそういう、『その方が雰囲気が出るから…』とか、一応、こだわりの部分なのかもしれないが、そんな拘りは、少なくとも現代の観客には伝わらないし、単にミスというか、撮影と監督の下手さだと思う。

 そもそも何の為に作られた映画なのか??この映画の着地点というか、理想的な結果は何なのか?
もっと言うなれば、こんな高校生が学芸会で作ったような陳腐なモノが流行ったりウケたりするはずがないのだから、じゃあ、何を目的にこういう映画を作ったのか?分かりかねる。というか、そこが定まっていないのに、とにかくバクチクの櫻井敦司を起用して何か映像を撮りたかった…ということなのかな?それだけが目的なのだとしたら、確かにそういう結果になっているので分からなくもないが…、でもだとしたらちょっと浅はかでは?目的それだけ?いや、本当はそういう目的すら無くただ撮ったのでは??

だってこんなの良いわけないじゃん…!
この程度の実験的短編映画なら、僕も高校生の頃撮ったことがあるぞ…。

 この作品に限った話ではないけれど、何か作品を作るにあたって、そういう…、何の勝算も理想の結果も想定せずに作られているような作品は本当に疑問に思う。役者とかその他スタッフが皆それぞれ一生懸命、自分の役や責務をこなしているのは分かるが、こんなモン、良いわけないんだから逆にそういう各人の真面目さ等が惨めで滑稽に僕の目には映った。例え短編映画でも、最低でも2~3箇所くらい、何か「見所」みたいなものを作れよ!と。もう少し何か捻れよ!と。

 この物語のストーリー的な意味ではなく、もっと社会的な成功とかお金とか芸術性とかでもいいんだけど、そういう観点からの、そういう意味での、この作品の理想の結果というのが分からない。なぜこの作品を作ったのか?

あなたのそのモチベーションはどこから?
監督はこの作品で何を言いたかったのか?何を表現しようと思って、何が表現出来ているの?
何も無いでしょ!? バカじゃないの?

まあ、毎回毎回作品を作るにあたって大成功を想定して作るのも違うのかもしれないけど…。少しは考えようよ…。 これじゃ学芸会レヴェルだぜ…。

最後に、一応、フォローしておくと、バクチクのあっちゃんだけはやっぱりカッコいいし良かったような作品だったなと。



LONGINUS 通常版 [DVD]
松本実
ビクターエンタテインメント
2004-08-25