びんちょうタン

鑑賞した日付:2013年12月頃…?
「びんちょうタン」  作者:江草天仁
★★★★★
総合点:99点/100点

せつない。だが非常に良い。
懐かしい様な世界観も良い。

ネットでたまにワンシーンだけ切り取られてUPされていたので、どんな内容なのかと思って興味をそそられ読んでみたマンガ。

ていうかハッキリ言って「泣ける」なんてもんじゃない。
そのどこかメランコリックでノスタルジックな世界観の中で貧しく不遇ながらもせっせと働くびんちょうタンの健気さに号泣である。特に僕の原風景みたいなものも喚起されて僕にとってはヤバいくらいにキタ作品。
舞台はちょうど昭和30年代から40年代の日本の田舎の様な場所になっているが、基本的にはどこでもないファンタジー作品で、人々の貧富の差が激しく、普通の子は普通に学校に通っているが、びんちょうタンや友達の「ちくタン」などは学校に行っていないし、そういう子は幼いながらも社会に出て色々な雑用などの仕事をして暮らしているのが当たり前という、結構厳しい世界。

マンガは全部で4巻しか出ていないが、4巻完結である。

萌え絵に抵抗がある人は見る気にならないかもしれないが、是非、多くの人に読んでほしい名作。
びんちょうタンの誕生秘話とも言うべきおばあちゃんとのやり取り、そしてびんちょうタンの着物が破れてしまうシーンなどは死ぬかと思うくらい泣いたわ…。僕の中のプリミティブな部分がグイグイ押されて号泣した。そういう意味では脱水症状を引き起こす恐れがあるくらいに泣ける実にヤベー話w。
素晴らしすぎる。