鑑賞した日付:2010年12月1日頃
「ミスティック・リバー」  作者:クリント・イーストウッド

総合点:10点/100点

凄く賞などを取った映画なのだそうだが、
それは一重にショーン・ペンなどの名優が名を連ねているから・・と言う、
そういう出来レースみたいなものなのだろう。あまり良さを感じませんでした。
元々、あまりショーン・ペンって・・・、どうしてそんなに“大御所”みたいになっているのか理解できないし。

ケッチャムの「隣の家の少女」の様な、なんとも言えない本当の恐怖や恐ろしい話を期待して見たのがいけなかったのか、そういう描写はないし、案外何事も無い映画ではないか・・!?と思ってしまった。

さほどサスペンスや謎解きの無い、あまりひねりの無いよくある殺人事件物に成り下がっているように思った。それでいて無駄に混み入った人物設定や会話の場面もあり、よく分からない。

役者はみんな一生懸命なんだけど、そういう役者の一生懸命さなどが目に付く様ではイケナイし、映画として及第点をあげられなくなってしまう。
凄くヤヴァイ話で考えさせられる・・・という風にならなければいけない映画なのに、
それが出来ていない、殆どそういう風には思えない退屈な仕上がりの映画だったと思う。

ショーン・ペンの役どころも付け焼刃の様な設定で、イマイチ分り辛かった。
始めショーン・ペンは、あまりうまくいっていないただの商店主かと思いきや、話が進むにつれてマフィアのドンみたいなキャラ設定に移行していて、正直言って「はぁ?」って思いました。

だいたい、最初にデイブが連れ去られるシーンの迫力の無さと言ったら失笑ものだろう。
なんにも怖くねえし、それっぽくも見えないんだよね。

「ただのレイ」という、結構重要な役どころの少年の演技が少し不自然で、
かつ、妙に存在感が無いんだよね。他の大御所俳優達に隅に追いやられているような存在感の無さだった。

ちなみに、「ただのレイ」と言うあだ名の由来などは、ヒュー・グラントの「ウェールズの山」と言う映画からのパクリアイデアの様な気もした。まあ、“ただの○○(人名)”という言い回しは、英語圏特有の言い回しでもあり、他の映画でも出てくるフレーズだが・・。