渋谷で働く社長の本

鑑賞した日付:2011年3月7日
「渋谷で働く社長の告白」  作者:藤田晋
★★★★★
総合点:91点/100点

当時、殆どの男性なら好きだったアイドル奥菜恵を嫁にしたと言う時点で、少なくとも日本でも有数の“引き”の強さを持つ、男の中の男。実際、堀江貴文は「麻雀が強い奴は人生の全てに強い」と言っているが、藤田はあの20年間無敗の雀鬼:桜井章一の主催する麻雀大会で2回も優勝している実力の持ち主らしい。

パッと見の見た目は少しボーっとした感じの人だなあと思っていたが、この本に書かれているこれまでの経歴は、その第一印象の真逆を行く人物である事が分かり、それが意外で面白かった。

僕は昔、この藤田晋の盟友と言われる堀江貴文氏の事を、「生き馬の目を買う男」と評したことがあったが、藤田晋氏に関しては「生き馬の目を売る男」と言い表す事ができるくらい、凄腕の営業マンなのですね。

とにかく、如何にこの藤田社長と言う人が凄腕のセールスマンであったのか、と言う事が分かる。
また、仕事というものはセールスである。と言える内容が分かって良かった。
仕事とはセールスの事。仕事の本質は営業なのだということが分かってよかった。

「生き馬の目を抜く」と言う言葉があるが、この著者の若い頃ほどその言葉が似合う人もいないだろう。そのがむしゃらな働きぶりで、史上最年少で上場したエピソードはハラハラドキドキの冒険、サクセスストーリーとしても読める。

全ての物事において、とにかくまずタクシーを止めて、
乗ってから行き先を考えると言う様な極端な姿勢は、真似できないが参考にはなった。

(現)有線の社長である宇野社長については圧倒的にカッコ良く書かれている。

著者は作家ではないし、内容は稚拙な部分もあるが、サクセス物の自伝としては最高に面白いと思ったので、大甘に言って星5つ。