2019-9-29加筆
この映画評は以前、ひろぶろの初代管理人の事に絡めて他所でも載せたけれど今一度掲載しておく。

鑑賞した日付:2011年1月31日頃
「グッド・ウィル・ハンティング」  
作者:ガス・ヴァン・サント、マット・デイモン、ベン・アフレック
★★
総合点:64点/100点

スラムに生まれた類稀な天才の話。
その天才がどうにもその才能を活かそうとしていないが故に巻き起こる周りの人間の葛藤。
実は全体を通して、この話はいろんな意味で「中二病」的なところがある。

ちょっと変わったテーマの映画で、それについては良いと思うが、映画としてはあまり見所もなくつまらない退屈な映画。テーマは良いと思うが・・・。

天才的な才能を持っているが、中二病も発病していて、その才能を活かさない事に何の疑問も持たない主人公。
確かに、人がどう生きようと勝手だ。
天才だからといって、その才能を活かさないで生きるのも自由だ。
しかし、それは周りで見ているものにとってはたまらないストレスとなる。

この映画は、映画の中後盤、正確には1時間41分のビルの解体現場のシーンのところで、ベン・アフレックが主人公に対して言うセリフが全てを物語っていると思う。
これがこの映画の全てを表している“肝”なので、少しココに抜粋しておこうと思う。


「20年経ってお前がここに住んでたら俺はお前をぶっ殺してやる。
お前は俺たちとは違う。お前は自分を許せても俺は許せない。
俺は50になっても工事現場で働いていてもいい。
だがお前は宝くじの当たり券を持っていて、それを現金化する勇気がないんだ。
お前以外の皆がその券を欲しいと思ってる。
それを無駄にするなんて俺は許せない。」


実はこれと似たような問題が、村上春樹の「ノルウェーの森」の中にも出てくる。
ギター弾きの中年女性の独白の小話。
それは、「天才なんだけど、系統立てた訓練などが出来ず、結局その才能を活かせない人の話。」
興味のある人はそちらも読んでみると良い。
どちらも非常に言い当てている。

映画としてはさほど面白くないけれど、テーマは非常に良いと思う。

ー追記ー

ベン・アフレックって前から思ってたけど、
田原俊彦に似てるよね!?雰囲気が。