魔女 1,2

鑑賞した日付:2011年1月31日
コミック「魔女 1,2」  作者:五十嵐大介
★★★
総合点:70点/100点

これも非常に絵が独特な漫画。
タイトルと表紙絵から、女の恐ろしい嫉妬心とかを描いた様な漫画かと思ったけれど、そうではなく、
自然の神秘を独特な絵と哲学的な視点で描かれた物。

基本的にはファンタジーで、良くも悪くも独特です。
どこか洗練されていないような、素人臭い絵のタッチやストーリーの様な気もしました。

この「魔女」という作品については、全てボールペンのみで描かれているとの事で、そういうところが何処と無く、“絵の上手い人の落書き”みたいな独特なタッチになるのだろうと思う。

あと、作品よりも、僕はなんだか作者の経歴に惹かれます。

すごく深くてスピリチュアルな話・・。という評価が多いけれど、
良くも悪くもそれほど深く重い話というわけでもないように思いました。
けれども、作品中にいくつか教訓めいた言葉がちりばめられていて、それは意味深で美しく良かった。

何処と無く小説の「アルケミスト」を漫画にした様な作品だな・・とも思った。

2巻の「うたぬすびと」という話については、
沖縄の歌手Coccoの代表曲「強く儚い者たち」をそのまま漫画にしたような内容。
あの曲が好きな人は是非読んでみると良いだろう。そのまんまの美しい世界観です。
その後に続く短い話「ビーチ」という話も良かった。

それにしても色々な才能があるものだなあ・・。
と、思ったのです。。

魔女 (IKKI COMIX)
五十嵐大介
小学館
2012-09-25