鑑賞した日付:2010年10月30日頃
「ビューティフル・マインド」  作者:ロン・ハワード
★★★★
総合点:86点/100点

2001年のアカデミー賞、主要4部門でオスカーに輝いたという作品。
「ゲーム理論」の研究でノーベル賞を受賞した実在の天才数学者、ジョン・ナッシュの半生を描く物語。


実在の人物の実話との事だが、実際にはかなり脚色しているようである。
主人公は実際にノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュ
ラッセル・クロウの体がデカすぎるような気もするが、やっぱりラッセルはいい役者だなとも思った。

そしてジェニファー・コネリー。
この頃からジェニファーは凄く痩せてきている。少し心配になるほどだ。

ジェニファー演じる奥さんが献身的にジョンの面倒を見る愛の物語と言う風にも作られており、とても良い話にまとめられているけれども、そこはやはり映画であり、実際には離婚されているとの事らしい。(その後再婚)
美談にしすぎている部分もあろうが、あくまでも映画評と言うことで言えば良い映画だったと思います。

ジョン・ナッシュは総合失調症との事だが、
総合失調症とは、かつて精神分裂病といわれていた病気で、映画の内容からすると、まったく無い物が見えたり、本当は居ない人を居るという風に認識する幻覚を見ていることから、これはこの映画の通りだとすればかなり重度の分裂病である。
世界全体が妄想で覆い尽くされてしまっている中で、その妄想の登場人物が“老けない”事に気が付き、自分が分裂病であるという事を認識していくというのは、本当に強い意志と分析力、そしてこの人の特質すべき個性であったのだろうと思う。

これに対し、パラノイアの場合は、極めて自己中心的で陳腐な妄想を特徴とし、思考や意志、行動の秩序と明晰さは完全に保たれているのに、ひとつの妄想だけが徐々に発展するという、考えようによっては完全な分裂病よりも性質の悪いかもしれない。

ジョン・ナッシュの妄想も、ロシアの原爆計画を阻止するという、ある意味では典型的な“誇大妄想”なのだが、その事だけなら、人に迷惑をかけるものではないので、そういう意味でもパラノイアよりはマシなのだろう。

僕は普段、この性質の悪いパラノイアの方を、よく仕事で相手にしているので、なんだかそんなことも考えながら見てしまった映画でした。

以前、(とある場所で)マイケル・ジャクソンについて、
「精神的な疾患を持った人が、特別な才能を持っているということは稀である。」
ということを書いたが、この人などはその稀な例なのであろう。

ただ、あくまでも美談に脚色している部分が強くあり、とにかく映画は何処まで脚色しているのか分からないものなので、実際にどうだったのか?という話をしても始まらないが、ノーベル賞を取ったということは事実なのだから、やはり稀有な話である事に間違いは無い。

とにかく、映画としては非常に良い映画であったと思う。
個人的には、ずっと昔に見た、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムスの「レナードの朝」という映画と非常に似た様な印象を持つ映画となった。

その類の映画は他にもあるだろうがね。
「パッチアダムス」とか。
或いはトム・クルーズとダスティン・ホフマンの「レインマン」なんかも近からず遠からず・・・か?